マレーシア―産業―農業
マレーシアの農業
天然ゴム
ゴムノキはブラジルのアマゾン川流域が原産であるが、19世紀にイギリスがゴムのもとになる樹液に目をつけ、シンガポールで初めてゴムノキの栽培に成功した※。
※その場所は世界遺産に登録されているシンガポール植物園にある。
参考:TBSテレビ 世界遺産「世界を変えたシンガポールの植物園」 2016年1月31日放送
そして、シンガポールで始まったゴムノキ栽培は東南アジア全域に広がるが、マレーシアとインドネシアが世界的産地となった。
ゴムの樹液採取には多くの労働力が必要で、アマゾン川流域より、インド系や中国系の労働力を調達できた東南アジアのほうが栽培に適していた。
マレーシアのゴム農園は、イギリス人による大農園(エステート)が中心になった典型的なプランテーションで、生産のみならず流通も、中国系やイギリス系企業が支配した。
天然ゴムは、19世紀における自動車工業の発展とともにタイヤ用の需要が爆発的に増大し、かつてはマレーシア経済を支えていた。
その後、より収益の高い油ヤシの栽培に変わった。
以上、参考 『理解しやすい地理B』 (改訂版) 文英堂、2008年、186頁。
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